History of SILVIA

 1964年9月、一台の車が人々の前に姿を現した。第11回東京モーターショーに展示・参考出展された「ダットサン・クーペ1500」。半年後の翌1965年3月、そのクーペは正式なプロジェクションモデルとして発表され4月1日から全国発売を迎えることになる。型式CSP311。モデル名「ニッサン・シルビア」。

 ギリシャ神話に登場する、美しく清楚な女神の名前に由来するそのネーミング通りに、初代シルビアは流麗な2シーターのクーペボディをまとい、デビューした。当時の日本車とは一線を画すスタイリング、ダイヤモンドのカットをイメージした「クリスプルック」は、ニューヨーク在住のドイツ人デザイナー、アルブレヒト・ゲルツを造形スタッフに加え完成したものだ。フロントからリヤまでシャープなラインでまとめあげ、気品すらたたえたそのボディにはドアやボンネットなどの開口部分のほかに繋ぎ目がなく、熟練工が素材から丁寧に叩き出し一台ずつ手作りされたものだった。メカニズムも同様に贅を尽くしたもので、日本初のポルシェ・タイプシンクロ4速MTは、バターをナイフで切り取ったような絶妙のシフトフィールと評され、性能は最高速165km/h、ゼロヨン17.9秒をマーク。当時の世界のGTカーに比肩する日本で初めての本格的スポーツ・スペシャルティとして一世を風靡した。

 2代目シルビアは75年にデビュー。当時流行した、ファストバックのシルエットを持つピラーレスハードトップのスタイルは「アイラインウインド」と呼ばれ大胆な近未来的デザインと評された。

 3代目は79年。次々とDOHCやターボなどの新技術を取り入れ、レースやラリーフィールドなどモータースポーツで活躍。

 4代目は83年。リトラクタブルヘッドライトが特徴的な、ウエッジシェイブをアピールした個性的な2ドアハードトップ/3ドアハッチバックとして登場した。

 そして88年、5代目となるS13型が誕生する。スピード感と躍動感を融合した「エレガントストリームライン」。ストラット&マルチリンクを組み合わせたサスペンション。4輪操舵システムHICAS−Uなど、新しい時代の到来を告げるモデルとして話題を集める。

 93年には6代目にフルモデルチェンジ。美しさとFRならではの走りをさらに深め、進化させていった。

 そして、1999年、そのHistoryは7代目シルビアへと受け継がれた・・・・


日産の冊子より抜粋